末梢時計の同期の維持とは、 各臓器の末梢時計がそろった時間関係を保たせることです。
末梢時計は主に食事によって同期されるため、 食事タイミングが安定している状態では、 臓器間の時間関係も安定しやすくなります。
末梢時計は、食事のタイミングによって調整されます。 食事の時刻が日によって大きく変わると、 末梢時計が受け取る合図のタイミングも毎回変わり、 位相が揺れやすくなります。
毎日ほぼ同じ時刻に食事をとると、 末梢時計は同じタイミングで繰り返し合図を受け取り、 一定の位相を保ちやすくなります。
長い時間食事をとらなかった後に食事が始まると、 代謝状態が切り替わり、 末梢時計に対する明確な同期信号が生じます。
このような規則的な絶食と摂食の繰り返しが、 末梢時計の時間関係を安定させる要素の一つとなります。
活動期の早い時間帯にあたる食事(一般的な生活では朝食)は、 末梢時計の同期因子として作用しやすいことが報告されています。
規則的な朝の食事は、 末梢時計同士の時間関係を安定させる環境信号として機能します。
食事タイミングと体内時計の関係を扱うのが 時間栄養学(chrononutrition)です。 末梢時計の同期の維持は、 その枠組みの中で扱われる重要な概念の一つです。
Hirota T et al. Scientific Reports, 2012.
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