最終更新日:2026-04-05
自分が認知症かもしれないと感じたとき
地域包括支援センターへの相談と、生活・財産・意思を守る備え
認知機能の低下に気づいたとき、必要な備えは二方向ある。
医療:診断と治療
かかりつけ医や認知症専門外来で受診する。認知症かどうかの診断、進行の評価、薬による対応などを検討する。
生活支援:意思・財産・生活を守る備え
地域包括支援センターや社会福祉士に相談する。生活の継続・財産の管理・自分の意思をどう守るかを、認知機能が保たれているうちに考え始める。
医療は「認知症かどうか」「どう進むか」を明らかにする。生活支援は「これからどう生きるか」「誰にどう関わってほしいか」を整えるプロセスである。この二つは並行して進めることができる。
今すぐできる三つのこと
-
1
かかりつけ医または地域包括支援センターへの相談
持病などでふだんから通っている医療機関があるなら、まずはかかりつけ医に相談することが現実的である。そのうえで、生活・財産・今後の支援まで含めて考えたいときは、地域包括支援センターに相談すると、必要に応じて医療や支援につながりやすくなる。急激な悪化・幻覚・妄想・せん妄・転倒・脱水、または脳卒中や薬の影響など他の病気の可能性があるときは、まず医療機関を受診すること。
-
2
医療機関への受診
地域包括支援センターに相談した上で、必要に応じてかかりつけ医やもの忘れ外来への受診につなげる。診断を受けることで、次の判断がしやすくなる。
-
3
社会福祉士との早期接点を持つ
地域包括支援センターを通じて、または直接、社会福祉士とつながることができる。認知機能が比較的保たれている今の段階で関わりを始めることが、後の支援の質を決定的に変える。
地域包括支援センターに行く前に知っておくこと
地域包括支援センターは「介護が必要になってから行くところ」というイメージを持たれることがある。しかし実際には、認知症かもしれないと感じた段階での相談も受け付けており、その段階での相談こそが最も価値を持つ。
センターには社会福祉士が配置されていることが多い。相談の際に「生活・財産・意思をどう守るかについても相談したい」と伝えると、より的確な案内を受けやすい。
社会福祉士は、医療・介護・法務・制度をつなぐ横断的な役割を担う専門職である。認知機能が低下した場合に「本人がどう考えていたか」を後で支援に反映させるためには、本人がまだ自分の言葉で語れる今の段階から関わりを持っておくことが重要である。
今動くことの意味
認知機能が比較的保たれている今の段階で動くことには、後の段階では得られない価値がある。
自分の価値観・大切にしていること・財産をどう使いたいか・どんな生活を続けたいか——これらを自分の言葉で伝えられる段階に、信頼できる専門職との関係を作っておくこと。それが、意思・プライド・財産を守るための最初の一歩になる。
よくある質問
- 物忘れが増えてきた。まず何をすればよいですか?
- まず医療機関(かかりつけ医や認知症専門外来)への受診を検討してください。並行して、地域包括支援センターへの相談も有効です。生活・財産・意思をどう守るかという視点は、認知機能が比較的保たれているうちに考え始めるほど、選択肢が広がります。
免責事項
本ページは一般的な情報提供を目的としており、個別の事情に応じた法的・医療的・税務的助言を行うものではありません。実際の対応は、本人の状態、家族構成、財産状況、関係機関との状況等によって異なります。具体的な対応については、地域包括支援センター、医療機関、司法・福祉の専門職等にご相談ください。
物忘れや不安の原因はさまざまであり、必ずしも認知症とは限りません。症状が気になる場合は、医療機関等での専門的な評価を受けることをご検討ください。
