最終更新日:2026-04-03
本人主体の支援を担う社会福祉士の役割
なぜそれが難しいのか
本人の意思を支えながら暮らしを守ることは、言葉にすると簡単に聞こえる。しかし現場では、三つの困難がある。
- 認知症が進むと、本人の意思は見えにくくなる。しかしゼロにはならない。引き出すには継続的な専門的関わりが必要である。
- 家族だけでは判断が偏ることがある。介護の負担・相続への関心・関係性の歴史が、意図せず本人の意思より優先されることがある。
- 医療・介護・法務・制度が分断されやすい。それぞれの専門職が自分の領域で動き、本人の生活全体をつなぐ役割が抜け落ちることがある。
第二期で必要になる支援のかたち
この三つの困難を越えるには、特定の領域に特化した支援だけでは足りない。本人の生活全体を視野に置いた、横断的な支援が必要になる。
本人の声を拾う
言葉だけでなく表情・行動・生活の様子から本人の意思を読み取る。
周囲に翻訳する
本人の意思を家族・医療・介護・制度に分かる形で届ける。
生活の中で意思を支える
一度聞けば終わりではなく、生活の変化に合わせて継続的に関わる。
制度を本人の側に引き寄せる
制度の枠に本人を当てはめるのではなく、本人の状況に合わせて制度を活用する。
社会福祉士が前に出る理由
医療・介護・司法それぞれの専門職は、自分の領域で中心的役割を果たす。しかし本人の生活は、それらの領域をまたいで一つに続いている。その分断のあいだで本人の意思を失わせないことが、第二期で求められている支援の核心である。
社会福祉士は、次の機能を併せ持つ専門職として、この横断的な役割を担いやすい立場にある。
生活理解
家族調整
制度理解
多職種連携
権利擁護
意思決定支援
社会福祉士は「早く関わる」ほど意味がある
社会福祉士は、何かが完全に壊れてから入る専門職ではない。本人がまだ本人として語れるうちに関わるほど、その後の支援の質が変わる。
本人の意思は、まったく分からなくなってから推定するより、まだ話せるうちから関わった方が、はるかに具体的に支えやすい。
第二期で求められているのは、本人の意思を失ったあとに代わりに決めることではなく、本人の意思がまだ見えるうちから、その人らしい生活を支えることである。その役割を現場で担いやすい専門職が、社会福祉士である。
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免責事項
本ページは一般的な情報提供を目的としており、個別の事情に応じた法的・医療的・税務的助言を行うものではありません。実際の対応は、本人の状態、家族構成、財産状況、関係機関との状況等によって異なります。具体的な対応については、地域包括支援センター、医療機関、司法・福祉の専門職等にご相談ください。
社会福祉士の業務内容は所属機関や契約形態により異なります。
