最終更新日:2026-04-03

社会福祉士にはいつ相談するか

答えは「早いほどよい」である。しかし「いつ」の判断は、制度の区分より前に、家族が感じている違和感や不安の程度から始まる。

判断の主役は、家族の感覚である

成年後見制度の区分(補助・保佐・後見)を先に知る必要はない。

「いつ相談するか」の判断の主役は、家族がどの程度の違和感や不安を感じているかである。区分は、その感覚を当てはめてみた結果に過ぎない。

家族が感じるサインと、対応する区分

自分の家族の状況と照らし合わせてみてほしい。感じているサインが、どの段階に近いかを確認する手がかりになる。

あれ?

なんとなくおかしい、と感じた

以前と違う気がする。でも認知症かどうかは分からない。まだ普通に会話できるし、本人も気にしていないかもしれない。

この段階が「補助」に近い状態。本人の意思がまだ比較的見えやすく、一緒に考えられる余地が最も大きい段階。社会福祉士との早期接点が最も価値を持つタイミング。

→ 補助について詳しく見る
周りから指摘された

医師や周囲から認知症を指摘された

診断を受けた、あるいは周囲から「おかしい」と言われるようになった。日常生活での判断にサポートが必要な場面が増えてきた。

この段階が「保佐」に近い状態。重要な法律行為に支援が必要になる。この段階での相談は必須である。

→ 保佐について詳しく見る
もう限界だと思った

本人だけでは日常生活が成り立たなくなった

一人では身の回りのことが難しくなり、家族も限界を感じている。意思の確認が非常に困難になってきた。

この段階が「後見」に近い状態。やらざるを得ない段階であり、この段階まで待つとできることが大きく減る。

→ 後見について詳しく見る

補助段階で動くことの意味

「あれ?」の段階で社会福祉士とつながることには、後の段階では得られない価値がある。

本人がまだ自分の言葉で語れる段階で関わった社会福祉士は、本人の価値観・判断基準・大切にしていることを直接知ることができる。その蓄積が、認知機能が低下した後も「本人だったらこう考えるはず」という根拠になる。

家族の推測ではなく、本人を知っている専門職の判断として機能する。これが、早期関与の最も重要な意味である。

遅れるとできることが減る

各段階で相談した場合の現実を整理する。

補助段階(早期)

本人と一緒に考えられる

本人の意思を直接確認しながら方向性を決められる。本人が納得した状態で制度や支援を始められる。

保佐段階

サポートしながら進む

本人の意思確認に工夫が必要になる。重要な判断には専門職の関与が必須。できることはまだ多い。

後見段階

やらざるを得ない段階

本人の意思を推定しながら進める場面が増える。家裁への申立が必要になることが多く、時間も費用もかかる。

相談するタイミングが分かったら、次は誰を選ぶかである。本人の代弁者となる社会福祉士の選び方を次のページで整理する。

→ 社会福祉士の選び方を読む

免責事項

本ページは一般的な情報提供を目的としており、個別の事情に応じた法的・医療的・税務的助言を行うものではありません。実際の対応は、本人の状態、家族構成、財産状況、関係機関との状況等によって異なります。具体的な対応については、地域包括支援センター、医療機関、司法・福祉の専門職等にご相談ください。

相談の適切なタイミングは本人の状態や家族状況により異なります。