令和8年度 共通選抜 追検査|神奈川県公立高校入試 数学

問3(イ) 箱ひげ図と人数の可能性

この問題は、18人分のデータを全部復元する必要はありません。最初に四分位数を決める位置を出し、そのあと「8人いる可能性がある回数」だけを考えます。

まず、四分位数を決める位置を出す

18人なので、ここまでは機械的に処理する

18÷4の余りは2。このとき第1四分位数・中央値・第3四分位数は「そのものの値・平均・そのものの値」の型になる。
中央値の位置:18÷2=9なので、9番目と10番目の間。
第1四分位数の位置:18÷4=4.5。切り上げて5番目。
第3四分位数の位置:第1四分位数の位置5+中央値で使った商9=14番目。

位置だけ先に確定

▶ 第1四分位数:5番目
▶ 中央値:9番目と10番目の間
▶ 第3四分位数:14番目

四分位数の求め方そのものは、別動画で詳しく解説する予定です。ここでは、位置を迷わず出せることを前提に先へ進みます。

箱ひげ図から確定すること

五数要約から分かること

11回:最小値なので、少なくとも1人いる。
22回:第1四分位数なので、少なくとも1人いる。5番目が2回。
33回:中央値が3なので場合分けが必要。
44回:いるかどうかは分からない。
55回:第3四分位数なので、少なくとも1人いる。14番目が5回。
66回:いるかどうかは分からない。
77回:最大値なので、少なくとも1人いる。

ここから先は「知識」ではなく「どこを見るか」

ここまでの四分位数の位置は、手順を覚えれば自分で求められます。北川塾のサイトや動画でも、こうした基礎はできるだけ公開していきます。

一方、この先で必要になる「中央値3を中心に場合分けする」という判断は、解説を読めば簡単に見えます。

でも、実際の入試では誰も「ここで中央値を見なさい」と教えてくれません。自分で問題を見て、どこから考えるかを決める必要があります。

授業では、答えだけではなく、「最初にどこを見たか」「なぜそこを見たか」「もっと早く消せる条件はなかったか」を確認します。サイトの解説で分かることと、対面・オンラインの双方向授業で見ることの違いは、ここにあります。

中央値3を中心に場合分けする

① 3回の生徒がいない場合

中央値が3なのに3回の生徒がいないなら、9番目が2回、10番目が4回でなければなりません。

すると、2回の生徒は2番目から9番目までに置くことができるので、最大8人です。

ほかの回数を8人にできるでしょうか。

1回は、5番目を2回が占めているので論外です。

また、10番目には4回、14番目には5回、18番目には7回が必要です。そのため、4回・5回・7回のどれか一つを8人にすることもできません。

したがって、この場合に8人になる可能性があるのは2回だけです。

② 3回の生徒がいる場合

中央値が3なので、9番目と10番目はともに3回です。

このとき、3回より少ない側は最大8人、3回より多い側も最大8人しかいません。

しかも、最小値1回、第1四分位数2回、第3四分位数5回、最大値7回には、それぞれ少なくとも1人ずつ必要です。

したがって、3回以外の値を8人にすることはできません。

この時点で、可能性のある選択肢は4だけ。

ここで思考を打ち切ってよい。3回が本当に8人になれるかを、本番でわざわざ検証する必要はありません。

解説なので、一応確認する。

6番目から13番目までをすべて3回にすれば、3回の生徒を8人にできます。

したがって、8人になる可能性があるのは2回と3回です。

答え 4

この問題で大切なこと

北川式|全部を調べない

▶ 生徒数が18人であることから、四分位数を決める位置を最初に確定する。
▶ 問題で聞かれているのは「8人いる可能性」。間の人数構成を全部説明する必要はない。
▶ 2回が8人になり得ると分かった時点で、選択肢を絞る。
▶ ②で3回以外が不可能と分かり、選択肢4だけが残ったら終了。以後の検証は解説用。

選択肢に「2回だけ」という候補が残っているなら、3回が本当に8人になれるかを確認する必要があります。

しかし、「2回と何か」の組み合わせしか残っておらず、その「何か」が3回以外ではあり得ないと分かった時点で、答えは確定しています。

答えが決まったら、それ以上は考えない。これも試験では大切な技術です。

解説者

北川誠二

個別指導塾TOMAS現役講師・北川塾主宰・認定心理士

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