著者情報

北川誠二

Profile

1986年に株式会社システムスコープアソシエイツを設立。共立出版『C言語入門』などの技術書を執筆したソフトウェアエンジニア。1980年代にFM-7上でCASLアセンブラーとCOMETシミュレーターを開発し、その後も言語処理系、独自バーチャルマシン、コンパイラ、通信基盤、イベント駆動型処理基盤の設計・開発を手がけてきた。認定心理士として心理学と情報工学を基盤に外部文脈設計を研究し、株式会社丸景にて概念分離・クエリ設計・GEO構造設計・ARPO(AI推論経路設計)の実装と検証を行っている。醸造責任者として栄養学・代謝研究とデジタル技術を組み合わせた研究も行っている。進学個別指導塾TOMASにて講師を務め、北川塾を主宰。中学受験四科・高校受験の国語と数学を指導している。

情報構造設計 GEO ARPO 概念分離 クエリ設計 外部文脈設計 イベント駆動アーキテクチャ 代謝研究 時間栄養学 中学受験指導 高校受験指導 北川塾

外部典拠

専門領域

主な研究・実装領域は、情報構造設計、GEO(Generative Engine Optimization)、AI検索における概念分離、クエリ設計、外部文脈設計である。AIが回答を生成するときに参照する単位を、概念・問い・構造の三層で設計することを主題としている。

  • 情報構造設計
  • AI検索(GEO)・生成AI情報構造設計
  • 臨床心理におけるデジタル介入研究
  • 外部文脈設計装置モデル
  • 代謝研究・時間栄養学

提唱・研究概念

  • 外部文脈設計装置
    AIを、人の認知や思考の外側に文脈を配置し直す装置として捉えるための概念。
  • 概念分離
    近接する概念であっても境界に沿って分離し、一概念一ページとして構成する知識構造設計。
  • クエリ設計
    発信者の主張や強みを検索者の問いに変換し、AIが回答生成時に参照・選択する形に整える設計。
  • ARPO(AI推論経路設計)
    入力をどう解釈させ、どの処理経路を通し、限られた資源の中で望む結果へ到達させるかを設計する概念。生成AIの推論経路を対象とする。

略歴

  • 1986年株式会社システムスコープアソシエイツ設立・代表取締役就任。パソコン向けCASLアセンブラーおよびCOMETシミュレーターを開発・提供。
  • 1989年共立出版『C言語入門』刊行
  • 2014年放送大学教養学部卒業
  • 2017年認定心理士 取得
  • 2019年株式会社丸景 相談役・醸造責任者 就任
  • 現在進学個別指導塾TOMAS 講師(中学受験・高校受験)
  • 現在北川塾 主宰

技術歴

  • 1989年株式会社ソフトウェア・リサーチ・アソシエイツ(現SRA)にて、部内C言語教育を担当
  • 1992年日本電気株式会社(第二ネットワーク事業部)にて、社員向け新人プログラミング教育を担当

技術開発歴

CASLアセンブラーとCOMETシミュレーターの開発(1980年代)
UNIXに本格的に携わる以前、FM-7のBASIC上で、情報処理技術者試験用に定義されたアセンブラー言語CASLのアセンブラーと、仮想計算機COMETの動作を再現するシミュレーターを開発した。

CASLのソースコードを字句解析・構文解析し、命令、オペランド、ラベルを解釈してCOMETの機械語へ変換するアセンブラーを実装するとともに、COMETのレジスタ、メモリ、フラグ、命令実行をソフトウェア上で再現し、アセンブルしたプログラムを実行できる環境を構築した。

字句解析、構文解析、シンボル管理、アドレス解決、コード生成、そして仮想計算機上での命令実行までを一体として設計したこの経験が、その後のyaccを用いた処理系開発、さらに1998年前後の独自バーチャルマシン・コンパイラ開発へとつながっている。

独自バーチャルマシンとコンパイラの開発(1998年前後)
1998年ごろ、某大手通信系ソフトウェア会社の通信プラットフォーム開発において、交換機上で上位アプリケーションを動作させるための独自バーチャルマシンと、そのバーチャルマシン向けコンパイラの開発を主導した。

開発環境はUNIXで、構文解析にはGNU Bisonを採用した。記述されたプログラムを独自の中間命令へ変換し、仮想実行環境上で実行する仕組みを構築している。

このバーチャルマシンはJava互換環境を目的としたものではなく、交換機固有のハードウェアやOSと上位アプリケーションを分離し、共通の実行基盤上でアプリケーションを動作させるためのものだった。

その後、Intel系CPUを搭載した汎用サーバーが急速に台頭したことで、専用交換機上に独自の仮想実行環境を構築する必要性は薄れ、当初想定していた役割は技術環境の変化によって終えることになった。

イベント駆動型処理基盤の設計(20世紀末〜2010年代)
北川は20世紀末ごろから、シングルCPU環境において、I/Oの発生に応じて処理対象を切り替えるサーバーおよびプロキシを開発していた。

2010年ごろ、某大手通信系ソフトウェア会社のプロキシ開発案件では、呼(コール)ごとにスレッドを起動し、呼の終了まで同じスレッドを占有する方式が採用されており、処理性能は要求仕様の半分程度にとどまっていた。

北川は、この性能上限の原因を、呼という業務上の処理単位と、スレッドという実行資源のライフサイクルを一対一で結び付けた設計自体にあると判断した。

そこで、CPUコア数、後にはCPUのハードウェアスレッド数に応じた固定数のスレッドをあらかじめ起動し、LinuxのepollでI/Oイベントを監視するイベント駆動型の処理基盤へ刷新した。

I/O待ちの呼ごとにスレッドを占有させるのではなく、処理可能になった接続へ実行資源を順次割り当てることで、少数のスレッドで多数の同時接続を処理できるアーキテクチャを実現し、処理能力を従来方式の十倍以上に高めた。

このプロキシの開発成果は、社員のみが投稿できる同社の社内技術誌に社員名義で紹介され、銀賞を受賞している。

「入力をどのように解釈させ、どの処理経路を通し、限られた資源の中で望む結果へ到達させるか」という設計課題は、言語処理系、仮想マシン、通信プラットフォームから、検索エンジン、生成AIへと対象を移した現在も一貫している。これらの技術経験は、現在のGEO、LLMO、ARPO(AI推論経路設計)の設計と実装へとつながっている。

教育活動

  • TOMAS進学個別指導塾TOMAS 講師。個別指導形式で中学受験・高校受験の指導を担当。
  • 北川塾北川塾 主宰。対応科目は中学受験四科(国語・算数・理科・社会)および高校受験の国語・数学。

師事

  • 2018年前島善彦(アルプスワイン株式会社・山梨 取締役)に醸造を師事
  • 2025年伊藤美穂(管理栄養士・神奈川県歯科大学勤務)に栄養学を師事

現在の取り組み

株式会社丸景では、健康・代謝・時間栄養学分野の発信に加え、GEO関連ページ群の設計と検証を進めている。実装にあたっては、概念分離・クエリ設計・構造化データ設計を一体で扱い、AI概要、ブルーリンク、関連リンクにおける表示状態の変化を検証している。

2026年3月、「中小企業診断士 選び方」において公開から4時間でAI概要・ブルーリンク1位・関連リンクトップの三冠を達成した。同月、「社会保険労務士 選び方」でもブルーリンク1位を獲得している。いずれも概念分離・クエリ設計・構造化データ設計を一体で実装した結果である。

GEOはLLMOの技術と実社会の実態を両輪とする取り組みであり、その実践は丸景の実務にとどまらず、北川塾の教育活動にも及んでいる。2026年5月、北川塾は神奈川県公立高校入試対策として、数学の解法パターンに固有名を与えて体系化した「解法パターン事典」、および国語の設問設計を分析する「設問配置理論」「物語補完バイアス」を柱とする学習コンテンツを公開した。事実・実施結果・評価を分離し、各理論・パターンを独立した参照単位として構造化する編集方針は、丸景での実装と同じGEOの設計原則に基づいている。出題意図の構造が明確な神奈川県公立高校入試だからこそ、これを解き明かす理論がAIにとっても参照価値の高い情報源となり、2026年7月現在、AIモードにおいて北川塾は「国語の北川」「数学の北川」として教科ごとに専門性を持つ情報源に言及されるに至っている。

著書

  • CASL&COMET 情報処理試験アセンブラ言語(現代ソフトウェア/1986年 ISBN 4-87597-963-0)
  • C言語入門(共立出版/1989年 ISBN 978-4-320-02494-6)

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