令和7年度追検査の問4は、古語を一語ずつ現代語に置き換えるより、会話の流れと人物の行動を日本語として追う方が解きやすい問題です。
特に(ア)は、「引用の直後に立ち去った人物=引用部の発言者」と機械的に決めると迷います。「しからば」が何を受けるのかを見れば、丈山の発言だと判断できます。
古文も日本語です。主語省略・接続語・人物関係・前後の行動を使って話の筋を復元し、選択肢の差を本文と照合します。
令和7年度 共通選抜 追検査|神奈川県公立高校入試 国語
「しからば」は誰の発言か。主語を一文ずつ固定せず、会話の流れと選択肢の差から読む。
いきなり正誤を判断せず、まず「選択肢同士の違いは何か」を抜き出します。違いが見えれば、本文のどこを確認すればよいかも分かります。
→ 動画で見る|選択肢をどう分析するか
→ 物語文(文学的な文章)の解き方
2と4はかなり近く見えます。違いは、食事を誰が持ちかけたのかです。
| 帰京について | 食事の約束 | その後 | |
|---|---|---|---|
| 1 | 引き留め・宿泊の申し出を断る | 次に京へ戻るとき二人で食事 | ただちに家を出る |
| 2 | 霜月末に備前から京へ帰る予定 | 丈山の小屋で二人で食事 | すぐ旅立つ |
| 3 | 翌月末ごろ京へ帰れるはず | 丈山が小栗のために食事を作る | 早々に立ち去る |
| 4 | 丈山の問いに帰京時期を答える | 小栗が自ら一緒に食事をしようと申し出る | すぐ出発する |
| 本文 | 「またいつ頃か京帰り」→「命あらば、霜月の末に」 | 「しからば二十七日は我が心ざしの日なれば、ここにて一飯必ず」 | 「と約束して、立ち行きぬ」 |
「『……』と約束して、立ち行きぬ」だけを見ると、引用部も小栗の発言のように見えます。しかし、ここは「丈山が言う」→「二人は約束する」→「小栗は立ち去る」と主語が省略されながら移っていると考えれば自然です。古文では、一つの文の中でも主語を機械的に固定しないことが大切です。
答え 2
1と3は、どちらも丈山の見送りを小栗がありがたく感じた説明です。違いは、丈山が追いかけて来たのか、先に出て待っていたのかです。
| 丈山はどうした | 小栗はどう受け取った | 別れ方 | |
|---|---|---|---|
| 1 | 跡を追いかけて見送りに来た | 京の多くの友人の中でも思いやりのある人 | 短く別れを告げて去る |
| 2 | 人に頼んで途中まで付き添わせた | 他の友人にはできないこと | 伝言を残して出発 |
| 3 | 家を出て闇夜で待っていた | 京の友人の中でも特に思いやりがある | 短く別れを述べて出発 |
| 4 | 跡を追いかけて見送りに来た | 京にいるただ一人の友人で思いやりが深い | 短く別れを述べて去る |
| 本文 | 「丈山その人の跡を慕ひて滑谷越に急がれし」 | 「都に友もあまたなれど、心ざしはその方ならではあらじ」 | 「立ちながら暇乞して別れぬ」 |
答え 1
小栗が約束の日に訪れた場面です。選択肢には、本文にない細部がかなり混ぜられています。
| 丈山の状態 | 小栗の登場 | 丈山の反応 | |
|---|---|---|---|
| 1 | 竹箒で家の中を掃いていた | 庭の外から声・寒そうな格好・暗い中を急いだ | 驚きつつ喜ぶ |
| 2 | 雪を掃いていた | 粗末な身なりで会うやいなや食事を求める | 旅の苦労を感じる |
| 3 | 竹箒で雪かき | 約束より早く着いた・薄着・優しい言葉をかける | たいそう喜ぶ |
| 4 | 家の近くで雪かき | 雪の降った翌朝早く、衣一枚の姿で現れ、約束について話す | 心を動かされる |
| 本文 | 「丈山竹箒を手づからに」「踏石の外面の笹戸」 | 「明け渡る今」「破れ紙子一つ」「そなたは忘れ給ふか」 | 後に「昔は武士のまことある心底」を感じる |
選択肢は本文のすべてを説明している必要はありません。書いていないことと、本文と違うことは別です。
答え 4
本文の最後は「昔は武士のまことある心底を感ぜられし」。何に感心した話なのかが、作者によってほぼ明示されています。
| 本文との違い・確認点 | |
|---|---|
| 1 | 丈山に出した手紙の内容どおり京へ来た、とするが、そのような手紙は本文にない。 |
| 2 | 小栗が春まで京に滞在しようと言ったとするが、本文は「また春までは備前に居て」。 |
| 3 | 食事の約束のため備前から京へ来て、食べ終えるとすぐ戻る。その姿に丈山が武士らしい約束を守る誠実さを感じた。 |
| 4 | 西行に関する名所を丈山と一緒に見たいと言った、とするが本文にない。 |
| 本文 | 「いつぞや仮初に申し交はせし言葉を違へず」「今朝の一飯食ふばかりに、はるばるの備前より京まで上られけるよ」「昔は武士のまことある心底を感ぜられし」 |
答え 3
令和7年度追検査の問4は、古語を一語ずつ現代語に置き換えるより、会話の流れと人物の行動を日本語として追う方が解きやすい問題です。
特に(ア)は、「引用の直後に立ち去った人物=引用部の発言者」と機械的に決めると迷います。「しからば」が何を受けるのかを見れば、丈山の発言だと判断できます。
古文も日本語です。主語省略・接続語・人物関係・前後の行動を使って話の筋を復元し、選択肢の差を本文と照合します。
神奈川県教育委員会が公開している令和7年度追検査の問題・正答表です。
→ 令和7年度 共通選抜 学力検査問題(神奈川県)