最終更新日:2026-04-03
社会福祉士は何をしてくれるか
社会福祉士に何ができて、何はできないのか。期待値を正確に持つことが、この専門職を効果的に活用するための第一歩である。
支援の基本軸
社会福祉士が担う支援の中心には、二つの軸がある。
意思決定支援
本人の意思を引き出し、整理し、家族・医療・介護・制度に届ける。本人の代わりに決めるのではなく、本人が決めるプロセスを支える。
権利擁護
財産・生活・尊厳・意思が侵害されないよう守り、本人の声が埋もれないよう届ける。受動的な保護と能動的なアドボカシーの両面を担う。
法的な代理権の範囲と限界
社会福祉士として活動する場合と、家庭裁判所により後見人等に選任された場合では、できることが異なる。この違いを正確に理解しておくことが重要である。
| 場面 | 社会福祉士として | 後見人等に選任された場合 |
|---|---|---|
| 財産の管理・処分 | 代理不可 助言・調整は可能 | 代理可能 法的権限あり |
| 契約の締結・取消 | 代理不可 内容確認・同席は可能 | 可能 区分により異なる |
| 相談・意思確認 | 可能 中心的な役割 | 可能 |
| 関係機関との調整 | 可能 中心的な役割 | 可能 |
| 家族調整・会議の場作り | 可能 中立的立場で担える | 立場に注意 |
| 不動産登記・相続手続き | 範囲外 司法書士へつなぐ | 範囲外 司法書士へつなぐ |
| 法的紛争・交渉代理 | 範囲外 弁護士へつなぐ | 範囲外 弁護士へつなぐ |
できないことを補う連携
社会福祉士にできないことは、適切な専門職につなぐことで補う。この「つなぐ」機能こそが、社会福祉士の重要な役割のひとつである。
社会福祉士が起点となる連携の流れ
- →不動産処分・登記が必要になった場合:社会福祉士が整理・合意形成を担い、司法書士に実行をつなぐ
- →兄弟間の法的対立が生じた場合:社会福祉士が状況整理を担い、弁護士に交渉・代理をつなぐ
- →医療判断が必要になった場合:社会福祉士が本人の意思を整理し、医療職に伝える橋渡しをする
- →介護サービス調整が必要な場合:社会福祉士が全体像を把握し、ケアマネジャーと連携する
社会福祉士は、本人の意思・生活・家族状況を起点に「何が必要か」を整理し、それぞれの専門職へつなぐ。整理なしに専門職に当たると、手続きは進んでも「本当によかったのか」という後悔や対立が残ることがある。
免責事項
本ページは一般的な情報提供を目的としており、個別の事情に応じた法的・医療的・税務的助言を行うものではありません。実際の対応は、本人の状態、家族構成、財産状況、関係機関との状況等によって異なります。具体的な対応については、地域包括支援センター、医療機関、司法・福祉の専門職等にご相談ください。
社会福祉士が提供できる支援内容は、所属機関や契約内容により異なります。
