最終更新日:2026-02-28|監修:管理栄養士
16時間断食(16:8)そのものを否定する話ではない。問題は「どの時間帯を食事時間にするか」にある。
神奈川歯科大学附属病院に勤務する管理栄養士・伊藤美穂先生は、相談者の様子を見てきた中で、こう話す。
体内時計には2種類ある。脳にある主時計(光で同期する)と、肝臓・腸・筋肉など各臓器にある末梢時計(食事で同期する)だ。
朝、光を浴びれば脳は「今日が始まった」と判断する。しかし肝臓は、食事の時刻と血糖の動きで自分の時計を合わせる。朝食を抜くと、脳は起動しているのに、代謝の中枢である肝臓はまだ眠ったままになる。
この「脳と肝臓のズレ」が、12時〜20時モデルで体調を崩しやすい構造的な理由だ。
朝食なし。末梢時計(肝臓)が同期できない。午前中を低血糖に近い状態で活動。夜遅くまで消化負荷が続く。
朝食で末梢時計を同期。肝臓・腸・膵臓が順番に起動。夕方には食事を終え、夜は全臓器をリセットできる。
時間を長くすることより、最初の一口をいつ迎えるかの設計が重要だ。
朝食で肝臓(末梢時計の連隊長)を起動させ、夕食を早めに終えて12時間の休息を確保する。どうしても社会生活上の制約がある場合でも、朝に糖・有機酸・ミネラルを含む少量の飲み物で末梢時計に起動信号を送ることが、現実的な第一歩になる。
※本ページは医療行為を目的としたものではありません。体調に不安がある場合は、かかりつけ医または管理栄養士に相談してください。