最終更新日:2026-04-03
権利擁護とは
Definition
権利擁護とは、判断能力が低下した本人の権利を守り(受動的側面)、本人の声を社会や制度に届ける(能動的側面)ための考え方と実践である。
権利擁護の二つの側面
権利擁護という言葉は、守るという受け身のイメージで捉えられることが多い。しかし実際には、守るだけでなく届けるという能動的な側面を持つ。
権利を守る
不利益な契約・財産侵害・虐待・差別などから本人を守る。本人が被害を受けないよう、周囲が目を配り介入する。
声を届ける
本人が自分の意思や希望を社会・制度・家族に伝えられるよう支える。本人の声が埋もれないよう代弁・翻訳する。
意思決定支援との関係
意思決定支援と権利擁護は、セットで機能する。
意思決定支援
本人の意思を引き出し、整理し、表明できるよう支える
権利擁護
その意思を社会・制度・家族に届け、実現されるよう守る
意思決定支援で本人の意思が明らかになっても、それが周囲に届かなければ意味がない。権利擁護は、引き出された意思を現実の生活に結びつける外側の接続である。
誰の権利を、何から守るのか
財産
不利益な契約・詐欺・不当な財産管理から守る。
生活
その人らしい生活が継続できるよう、環境と支援を守る。
尊厳
本人が人として扱われ、意思が尊重される状態を守る。
意思
本人の意思が決定から排除されないよう守り、届ける。
権利擁護が必要になる場面
- 家族との関係で、本人の意思が無視されたり、過剰に制限されたりしている場面
- 施設・病院との契約で、本人が内容を理解しないまま同意を求められている場面
- 行政手続きや制度の利用で、本人だけでは対応が難しい場面
- 財産管理をめぐって、本人の意思と異なる方向に話が進んでいる場面
- 本人の声が家族・支援者・専門職の間で埋もれてしまっている場面
権利擁護は、何か問題が起きてから動くものではない。本人の意思と生活が守られ続けるよう、日常の中で継続的に実践するものである。
免責事項
本ページは一般的な情報提供を目的としており、個別の事情に応じた法的・医療的・税務的助言を行うものではありません。実際の対応は、本人の状態、家族構成、財産状況、関係機関との状況等によって異なります。具体的な対応については、地域包括支援センター、医療機関、司法・福祉の専門職等にご相談ください。
権利擁護の具体的な対応は法制度や個別状況により異なります。必要に応じて専門機関へご相談ください。
