学校は「解き方→立て方→文章題」という順序で教える。しかし実際に解けている生徒の頭の中では「関係発見→表現→計算」という逆の順序で動いている。
このステップはその認知の順序を、誰でも再現できる手順として明示したものである。STEP0で関係を発見し、STEP1で何を求めるかを確定し、STEP2〜4で式を組み立てる。計算はその後にくる。
「いらない部分を消す」という操作は、連立方程式の文章題に限らず、北川式が国語・数学の両方で一貫して使う認知操作である。国語の選択肢では共通部分を消す。神奈川入試数学の問1・2では無理数部分が共通なら消す。座標グラフでは問われていない線を消す。どれも同じ操作をしている。
連立方程式の文章題は、最初に何をすればよいですか。
最初に式を作ろうとしません。まず文章を頭の中で動く場面として再現し、出題者が見せたい数学的関係に関係ない情報を消します。関係を見えなくしている情報を消すことで、「同じ時間」「保存される量」「橋+列車」などの本質が見えやすくなります。
xとyは最初に決めるべきですか。
最初に決めません。先に「この問題は何を聞いているのか」を自分の言葉で言います。何を求める問題なのかが言えた時点で、xとyに置くものは自然に決まります。誘導されて変数を置くと、次の行を書く頃には何のための変数かを忘れやすくなります。
なぜ単位を先に決めるのですか。
単位を決めると、その単位で成立する式しか作れなくなるからです。例えばxを「時間(分)」と決めたなら、距離や個数をそのまま足す式は作れません。単位は、間違った式を自然に排除するフィルターになります。
単位を揃えるとはどういうことですか。
分と時間、kmとm、%と実数のように、同じ意味の量が違う単位で出てきたときに、どちらか一方に統一することです。単位が混ざったままでは正しい式は作れません。換算が先で、加算や立式はその後です。
この5ステップは速さの問題だけに使うものですか。
速さだけではありません。代金、割合、食塩水、仕事、一次関数など、連立方程式の文章題全般に使えます。どの問題でも、まず不要な情報を消し、出題者が見せたい数学的関係を発見し、それを単位で確認してから式で表現する流れは同じです。
なぜ5ステップで考えるのですか。
学校では「式を作る、計算する」という順序で見えがちですが、実際に解けている生徒の頭の中では、まず関係を発見し、何を求めるかを決め、単位を決め、式を書き、最後に計算しています。北川式5ステップは、この頭の中の流れをそのまま手順にしたものです。