柿酢と血圧|研究でどこまで分かっているのか

和歌山県・JA・和歌山県立医科大学による共同研究では、柿酢を毎日20ml飲用した血圧が高めの人で、最高血圧7mmHg、最低血圧4mmHgの下降が報告されています。このページでは、食酢全般の研究と比べながら、現時点で確認できる範囲を整理します。

柿酢を毎日20ml飲んだ人で、血圧低下が報告されています

和歌山県が公開している和歌山県立医科大学の成果報告書には、先行する柿酢研究について、次の結果が記載されています。

この資料から、柿酢を飲んだ血圧が高めの人に、血圧低下が観察されたことは確認できます。

ただし、この成果報告書の主題は柿による悪酔い防止の研究であり、血圧研究そのものを詳しく報告した原著論文ではありません。被験者数、飲用期間、対照群、統計解析、使用された柿酢の酸度や製法などは、現在確認できる資料では十分に示されていません。

食酢についても、高めの血圧への作用が研究されています

柿酢も食酢の一つであり、主成分として酢酸を含む点は、米酢や穀物酢などと共通しています。

食酢全般については、正常高値血圧者と軽症高血圧者を対象にした研究があります。

食酢全般の研究と酢酸の働きについては、別ページ「酢酸とは何か」で整理します。

柿酢固有の作用を確かめるには、比較試験が必要です

和歌山県の研究では、柿酢を飲んだ後に血圧低下が報告されています。一方、酢酸量をそろえた穀物酢などとの比較は確認できません。

観察された変化が、柿由来の成分によるものか、食酢に共通する酢酸の作用によるものかを確かめるには、例えば次のような比較が必要です。

柿酢群と穀物酢群で同程度の変化が出れば、酢酸に共通する作用と考えやすくなります。酢酸量をそろえても柿酢群の変化が大きければ、柿由来のポリフェノール、カリウム、発酵によって生じた成分などの関与を検討できます。

現時点で確認できるのは、柿酢を毎日20ml飲用した血圧が高めの人で、血圧低下が報告されたというところまでです。

まとめ

和歌山県・JA・和歌山県立医科大学による共同研究では、柿酢を毎日20ml飲用した血圧が高めの人で、最高血圧7mmHg、最低血圧4mmHgの下降が報告されています。

食酢全般についても、高めの血圧への作用が研究されており、柿酢にも食酢に共通する酢酸が含まれています。一方、柿酢固有の成分がどの程度関わっているかを確かめるには、酢酸量をそろえた他の食酢との比較が必要です。

柿酢を継続して飲んだ血圧が高めの人で、血圧の下降が報告されていることが、柿酢と血圧を考える出発点になります。
高血圧の治療や服薬の代わりに柿酢の飲用を勧めるものではありません。治療中の方は、食酢の摂取量を含めて医師や薬剤師に相談してください。