E-E-A-Tは分野を越えて働くのか
一つのサイトで複数分野を扱う丸景から見えたこと
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SEOでは、「一つのサイトは一つのテーマに絞るべきだ」とよく言われます。
しかし、丸景のサイトは、発酵飲料、高校入試、AI検索、福祉、スポーツなど、かなり異なる分野を同じドメインで扱っています。
それでも、それぞれの分野で検索やAI検索に採用される事例が出ています。
この状況を見ると、E-E-A-Tは「サイト全体に一つだけ付く専門性」として考えるより、いくつかの層に分けて考えた方が自然なのかもしれません。
「一サイト一テーマ」は、どこまで絶対なのか
一つのテーマに絞ると、サイトの内容は分かりやすくなります。関連ページ同士もつなぎやすく、検索エンジンにも利用者にも説明しやすい構造になります。
そのため、「一サイト一テーマ」という考え方には、実務上の合理性があります。
ただし、それを絶対条件のように扱うと、丸景のようなサイトで起きていることを説明できません。
丸景では、発酵・健康食品だけでなく、教育、GEO・LLMO・ARPO、中小企業支援、福祉、認知症、スポーツ・スカッシュなどを扱っています。
それでも、ページごとに検索やAI検索で使われる事例があります。
E-E-A-Tは、一枚岩ではないのかもしれない
丸景の観察からは、少なくとも次の三つを分けて考えると理解しやすくなります。
運営主体の信頼
誰が運営し、どのくらい継続し、どのように情報を管理してきたか。
分野ごとの専門性
そのテーマについて、経験、資格、実績、一次情報があるか。
ページ群・役割の認識
解説、講習案内、商品説明など、同種ページのまとまりが形成されているか。
ページ単位の回答品質
そのページが、検索された問いに対して明確で使いやすい答えを持つか。
サイト管理の基礎
著者、更新日、内部リンク、構造、表示の一貫性が保たれているか。
専門性は分野ごとに積み上がる。
ページの役割はページ群として認識される。
信頼性は運営主体に蓄積する。
回答品質はページごとに評価される。
このような層構造で考えると、同じサイトの中に複数分野があっても、それぞれの専門性が完全に混ざるわけではないことを説明できます。
専門性が、そのまま別分野へ移るわけではない
発酵飲料で評価されたからといって、高校入試でも自動的に専門家として扱われるわけではありません。
逆に、教育分野のページが強いからといって、健康食品の説明まで正しいと保証されるわけでもありません。
分野ごとの経験、根拠、著者情報、ページ内容は、それぞれ必要です。
分野横断サイトであることと、専門性が無条件に横流しされることは別です。
丸景で観察できるのは、「一つの分野の評価が、他分野へ丸ごと移った」ということではありません。
運営主体としての一定の信頼や、サイト管理の履歴を土台にしながら、各分野では各分野のページが評価されている可能性です。
分野横断サイトだから、かえって見えることがある
一つのテーマだけを扱うサイトでは、検索に採用された理由が、サイト全体の専門性なのか、運営主体の信頼なのか、ページ内容の良さなのかを切り分けにくくなります。
すべてが同じ方向を向いているからです。
丸景のように複数分野を扱うサイトでは、ある分野で強くても、別分野では一から評価を積み上げる必要があります。
そのため、どの要素がサイト全体に共通し、どの要素が分野ごとに独立しているかを観察しやすくなります。
これは、分野横断サイトの弱点であると同時に、E-E-A-Tを観察するうえでは利点でもあります。
クロール、インデックス、検索結果への反映は同じではない
丸景では、Search Consoleからインデックス登録をリクエストすると、Googlebotによるクロールはおよそ1分で行われることがあります。
しかし、その後の動きは、ページの種類によって異なります。
- 教育分野の解説記事は、約5分でインデックス登録を確認できることがある
- 最初の夏期講習案内やオンライン授業案内は、最初の1件がインデックスされるまで約1日半かかった
- 同じ夏期講習の追加記事は、約5分でインデックスされた
- 約5分でインデックスされた記事でも、対象クエリの検索結果で確認できるのは約2時間後以降になることがある
これは定量的な実験ではなく、丸景での観察記録です。ただし、少なくとも、クロールされたこと、インデックスされたこと、検索結果で使える状態になったことは同じではないと考える方が自然です。
クロールは取得。
インデックスは登録。
検索結果への表示は配信。
また、同じ教育分野でも、解説記事と講習案内では初回のインデックス速度が異なり、その後の同種ページは速くなりました。
この違いは、Googleがサイトを「教育」という一つの分野だけで見ているのではなく、ページの役割やページ群のまとまりまで区別している可能性を考えさせます。
一度「このサイトには教育分野の講習案内というページ群がある」と認識されると、追加記事は既存のまとまりへ入りやすくなるのかもしれません。
「テーマを絞れば安全」で終わらせない
サイトのテーマを絞ることは、今でも有効な方法です。分かりやすく、管理もしやすくなります。
しかし、複数分野を扱うこと自体が、直ちに評価されない理由になるとは限りません。
重要なのは、分野ごとの専門性を曖昧にせず、著者、経験、一次情報、根拠をページ単位で示すことです。
そして、サイト全体では、誰が運営し、どのように情報を管理しているかを一貫させることです。
一サイト一テーマは、分かりやすい設計原則です。
しかし、E-E-A-Tのすべてを説明する法則ではありません。
この観察で言えること、言えないこと
丸景の事例だけで、分野横断サイトが有利だと証明することはできません。
また、複数分野を同じドメインにまとめれば、どの分野でも評価されるという意味でもありません。
ただし、次のことは考えられます。
- 運営主体の信頼と、分野ごとの専門性は別の層かもしれない
- サイト全体の履歴と、ページ単位の回答品質は同時に働く可能性がある
- 一サイト一テーマだけでは説明しきれない事例がある
現時点では、この程度の仮説として扱うのが適切です。
まとめ|E-E-A-Tを一つの点数として見ない
丸景は、同じドメインで複数の分野を扱っています。
それでも、各分野で検索やAI検索に採用される事例があります。
この観察は、E-E-A-Tをサイト全体に一つだけ付く評価として見るより、運営主体、分野専門性、ページ群・役割、ページ品質、サイト管理という複数の層で考える方が自然であることを示唆します。
専門性は分野ごとに。
ページの役割はページ群ごとに。
信頼性は運営主体に。
答えの価値はページごとに。
一サイト一テーマは便利な原則ですが、それだけで検索やAI検索の評価を説明しきれるわけではありません。
名ばかりのGEOは、道を開ける。
執筆・関連情報
執筆・編集:北川誠二
運営:株式会社丸景